桜門技術士会設立20周年記念誌 祝辞
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桜門技術士会設立20周年を祝して
 現在、日本技術士会と連携を図っている大学技術士会は20団体ありますが、桜門技術士会は1992年(平成4年)に、その先駆けとして設立され技術士の活躍の場の拡大と普及啓発に貢献してこられました。
 この度、めでたく設立20周年を迎えられることに対して、心からお喜びを申し上げるとともに、これまでの活動に対して敬意を表します。
 また、日本大学におかれましては、多くの技術士を輩出しておられることと、日頃の日本技術士会へのご支援に対して感謝申し上げます。

 東日本大震災への復旧・復興に当たりまして技術士は、その所属する企業や学協会、公共機関の一員として活躍しました。また日本技術士会としても防災会議を設置して建設、電気、機械から原子力・放射線、水産、衛生工学、経営工学など多くの分野をカバーし公益性を持った本会の特性を活かした支援活動を実施しましたが、桜門技術士会の方々も、その中核を担って頂きました。
 我が国における技術士は1958年(昭和33年)の第1回試験以来、これまでに21部門7万人余の技術士が誕生しました。高度化し複雑化する社会においては科学技術に立脚して高い倫理観をもった技術者の役割が一層重要となっており、そのような観点からみても我が国の技術士の数は欧米諸国に比較しても圧倒的に不足しております。また、日本技術士会は昨年(平成23年)4月に公益法人へ移行しましたが、その会員数は1万4千名余と加入率約2割となっております。

 関東甲信地域8県の県単位の支部の設立が実現し、北海道から九州まで8地域本部の改組ならびにその傘下の県単位の支部組織の設立検討準備など組織作りは着実に進みつつあります。部会組織との縦横の連携とともに、一部に非会員を含む大学技術士会や企業内技術士会との連携を図って、多次元的な組織を目指してまいります。技術士制度については、文部科学省のご指導のもと、まずは試験の観点からの改善に取組みを進めております。会員の皆様が本会に期待される存在意義には多様なものがあります。会員への情報発信、研鑽事業(CPD)や技術交流などの役割とともに、自らが参加し作り出す価値も重要であり、その意味でも桜門技術士会のご活動は大変意義のあることです。その活動を通じて、多くの方が技術士の資格を取得され、日本技術士会へも入会されて活躍されることを期待しております。

 昨年開催された「大学技術士連絡協議会」において、大学技術士会として会員数の伸び悩みや会員の高齢化、活動資金不足、事務局機能などの課題が述べられました。本会としても、今後とも皆様との連携を通じて双方のよりよい前進を図ることを念願しております。桜門技術士会のこれからの益々のご発展お祈りします。
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